［北京 ８日 ロイター］ 政府系シンクタンク国務院発展研究センターの劉世錦?副主任は、中国が２０１０年のインフレ率を３％以下に抑えることは難しいとの考えを示した。
同副主任は、過剰流動性による物価上昇を踏まえるとインフレ率を５％以下に抑えるという目標がより達成可能、との見方を示した。
「（３％という）目標は理想的だ。ただ
、中国はその達成で難しい状況に直面している」と語った。
また、物価の上昇は、昨年の融資急増が６─１２カ月遅れで影響していることが原因だと指摘した。昨年の新規融資は過去最高の９兆６０００億元（１兆４０００億ドル）を記録した。
３月の消費者物価指数（ＣＰＩ）は前年比プラス２．４％となった。ロイターが実施したアナリスト調査では
、４月のＣＰＩはプラス２．７％と予想されている。４月のＣＰＩは１１日に発表が予定されている。
同副主任はまた、経済成長率は、第１?四半期の前年比１１．９％から下半期には鈍化し、２０１０年通年では、９─１０％になるとの見通しを示した。
また、国務院発展研究センター金融研究所の巴曙松?副所長は「米国などの一部の国で実施されてい
る超低金利政策により、中国の利上げ余地は非常に限られている」とし、公開市場操作や預金準備率など、利上げ以外のツールを活用するほうが好ましいとの見方を示した。
国内の資金の多くは投資の選択肢が乏しいことから不動産市場に向かっており、政府は不動産市場の過熱抑制に向け、複数の措置を講じている。
中国人民銀行（中央銀行）の金融政
策委員である夏斌氏は、政府による住宅価格抑制の取り組みを過小評価するべきでないとの考えを示した。
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